「広告・書籍雑誌・Webメディアコンテンツなどの企画に、イラストを使用したい。」
「でも『写真の方がいいのでは?』『わざわざ制作依頼しなくても、自分達で撮影した写真で充分では?』という意見もあり、イラストの依頼を迷っている。」
「写真かイラストか、使い分け方があれば知りたい。」
そんな編集者・デザイナー・出版・コンテンツ制作者などの方向けに、
イラストを使用するメリットを書き出してみました。
私は「食と暮らしのイラストレーター」として活動している矢野サラと申します。
どのような状況であればイラストレーションをうまく活用できるのか、日頃考えています。
この記事で、読んでくださる方の迷いが少しでも晴れれば、と思います。
ちなみに食べ物系イラストの使い方に関しては、以下の記事でより詳しく書いています。
食品や料理関係の企画を制作予定の方は、併せてお読みください。
写真ではなくイラストを使用するメリット
ターゲット(見てほしい人)の目に留まりやすい
文字や写真だけでもデザイン次第で雰囲気は変えられますが、
ターゲット層が好むタイプのイラストを大きく使用することで、
見てほしい人の目に留まりやすくなります。
タッチ例:
シンプル、落ち着いた、かっこいい、渋い、上品、かわいい、ゆるい、華やか、楽しい、漫画風、絵本風など・・・
ブランドのイメージ作りができる。
オリジナルのイラストを使用することで、見る人の心をつかめます。
イメージキャラクターを作ることもできます。
見て楽しい。エンターテイメント性がアップする。
「楽しい」「かわいい」「和む」「華やか」などの
コンテンツの雰囲気づくりには、イラストがぴったりです。
色彩豊かな画面作りも可能です。
また、イラストレーターに依頼しテーマに沿ったイラストを使用することで、力の入った企画である印象も受けやすくなると思います。
見やすい&分かりやすい。直感的に伝わる。
イラストならシンプルで見やすい線と面の表現が可能です。
「余計な要素は描かない」という選択ができるので、本当に見てもらいたい情報だけを見てもらうことができます。
また、ピクトグラムやイラストマップなどがあれば、
異なる言語圏の人や小さなお子様にも意図が伝わるのは大きなメリットだと思います。
用途:線画、図解、説明用イラストレーション、案内図など
自由度が高い。写真では難しいものも表現できる。
写真では直接的すぎて使用することを躊躇するテーマや、そもそも撮影が難しいテーマもあるかと思います。
・断面図、天体、事故、災害のシーン
・痛々しいもの、見苦しいもの、暗いテーマのものなど・・・
イラストであれば、ソフト・簡略化・デフォルメして表現できます。
暗いテーマ・難しいテーマも柔らかい表現にすることで、見てもらいやすくなります。
また、登場人物を簡略化したタッチで描くことで、不特定多数の人が自分事としてとらえやすくなります。
自由度が高い。カスタマイズしやすい。
イラストであればモチーフやパーツごとにレイヤー分けして作成することができるので、
色・構図などの調整が写真より容易です。
イラストレーターに依頼すれば表情・ポーズ・配置を調整してもらうこともできるので、
複数媒体での活用もしやすいです。
イメージカラーをイラストに反映させることもできます。
写真とイラスト、どう使い分けるか
使用する目的・媒体・伝えたい内容によって、
写真とイラストを使い分けることが大切だと思います。
それぞれ適していると思う例を書き出してみました。
写真 | イラスト |
---|---|
商品・サービス紹介 | ・商品の特徴、アピールポイント ・手順の説明 ・ブランディング、イメージキャラクター |
観光・旅行など、現地の状況を伝えたい時 | 案内図、見取り図、イラストマップ。 楽しさの演出に。 |
教材、マニュアル | |
図鑑(実物を見せる) | 図鑑 (特徴の説明。植物など写真だけでは分かりにくい場合など。子どもが見て楽しい画面作りも可能。) |
特定のターゲット層がいる時 (年齢・性別・職業・学生・家族構成・趣味など、ターゲットが限定的な場合は特定のモデルを起用しやすい。) | ・ターゲットが幅広い時 (抽象化したキャラクターを使用することで、自分事として捉えてもらいやすくする) ・ターゲットが子どもの時 |
落ち着いた・大人っぽいイメージ作り | 明るい・楽しいイメージ作り |
ストーリーの表現、漫画 | |
テーマカラー、イメージカラーを使用したい時 |
まとめ
ここぞという状況でイラストを使用すれば、伝えたいメッセージを的確に人々に届けることができます。そしてイラスト発注者の方・企画に携わる方・ターゲットとなる方々皆様の、満足度が高くなることと思います。
少しでもご参考になれば幸いです。
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